12月例会「近畿大学アカデミックシアター見学会」報告

年が明けてからの御報告になってしまいましたが、大阪地域グループでは昨年12月15日に12月例会として近畿大学アカデミックシアター見学会と恒例の忘年会を開催しました。

近畿大学アカデミックシアターは近畿大学中央図書館と同じ同大学東大阪キャンパスに所在しており、従来図書館が活用してきた分類法によらない配架や多くの漫画資料の所蔵などで知られています。

アカデミックシアター5号館ビブリオシアターの1階では、人文科学や自然科学など様々な分野の図書が「注目すべき個性たち」「コスモスとユニバース」といった書架毎のテーマに沿って横断的に配架されていました。

図書館といえば日本十進分類法などによって分野別に整理された図書が、整然と直線的に並べられた書架に収まっているという印象に対して、1階のあちこちに分散するように書架が配置され、様々な切り口から集められた図書が並ぶ書架を眺めていると、何だか博物館や美術館の展示を眺めているような気分になってきました。

ビブリオシアターの2階には多くの漫画資料が配架されており、例えば書架数段分のバレエ漫画が集められた一角や『巨人の星』『野球狂の詩』『キャプテン』といった野球漫画が集められている書架からは、所蔵する漫画作品の幅広さを感じさせられました。
また漫画と新書とが同じ書架に混在していたり、少し崩した形で横向きに置かれていたりといったように、必ずしも整然としていない私室のような本棚となっていた点も印象的でした。

学修サポートデスクの部屋や事務室も一般利用者の通る廊下に面してガラス張りで設置されており、管理関係の施設も一体化しているなど、施設面での様々な工夫も見学することが出来ました。

実地にアカデミックシアターを見学しその施設としての特色を知ることが出来ると共に、これまで日常的に接しており余り意識してこなかった、大学図書館を構成してきた様々な要素についても改めて考えさせられたように思います。

アカデミックシアターの職員の方には個別の質問にも丁寧に御返答頂くなど、予定の時間を超えて熱心に御案内頂きました。改めて御礼申し上げます。

見学会終了後に開催された忘年会では、普段担当していない業務や他大学での業務の様子、海外の大学に視察に行った会員の経験談など、各地の大学図書館員が揃う大図研ならではの話題で1年を振り返る機会となりました。

今回の例会・忘年会には、大図研の他の地域グループに御所属の皆さん、非会員の皆さんにも御参加頂き有難うございました。
地域グループ委員会では今後も可能な範囲で多くの皆様に御参加頂くことの出来る、開かれた例会企画を実施していきたいと思いますので、今年も大図研大阪地域グループをどうぞ宜しくお願い致します。