11月例会 今話題の岡山県の図書館・博物館見学ツアー 報告

11月例会は12日(土)~13日(日)の2日間、大阪・京都・東海地域の3グループの共催で「今話題の岡山県の図書館・博物館」見学ツアーに行ってきました。

最初に訪問したのは、全国の都道府県立図書館で貸出冊数ダントツトップを誇る岡山県立図書館。朝の10時に開館を待っていた人々と一緒に、館内に足を踏み入れると、低めに設定された木製書架と大きなガラス壁で明るく広々した温かみのある空間が私たちを迎えてくれました。あちらこちらに各班の職員が工夫した図書展示があり、ボランティアが作成した布絵本などもある児童資料室や驚くほど充実した外国語資料コーナーなど、1日中過ごしても退屈しそうにありません。また、県立図書館として、県下の市町村や大学図書館のネットワークを構築したり、資料の保存に努めたりなど表に見えないサービスについても詳しく説明いただきました。

午後には岡山大学附属中央図書館にお邪魔しました。2階にある「サルトフロレスタ〜飛翔の森」と呼ばれる地元産材を使ったエリアは、学生が内外のさまざまな人との交流をはかるためのさまざまな展示やイベントに使われており、1階のラーニングコモンズとはまた違った趣で、落ち着いた居心地のよい空間です。また岡山藩主であった池田家のコレクションで、岡山大学に寄贈された「池田家文庫」が収蔵されている貴重書庫は、大変な規模で驚くばかり。絵図などの一部資料はデジタル公開されています。

翌日の午前中は備前長船刀剣博物館に行きました。日本刀について何も知識のなかった私たちも、学芸員の方に丁寧に案内していただき、いっぱしの刀剣博士になった気分。今後は美術館や博物館で刀剣の展示の前で素通りせず、鑑賞している振りぐらいはできそうです。

ツアーの最後は、瀬戸内市民図書館もみわ広場。「もちより・みつけ・わけあう」広場を目指して名付けられたこの図書館は、ギャラリーや郷土資料展示なども備える市民のための場として、構想策定時から「としょかん未来ミーティング」などにより、市民参加が図られたそうです。
図書館というイメージに縛られないオシャレで素敵な空間が演出されていているだけでなく、親しみやすく使いやすい図書館にしようという職員の皆さんの工夫があちらこちらに見うけられました。

2日間で図書館3館と博物館1館を見て回りましたが、いずれの館も地域とのつながりの強さが感じられる素晴らしい施設でした。また、日曜に開催された岡山マラソンのために宿探しや交通渋滞に苦労したものの、岡山という地のさまざまな面に触れ、楽しい時間を過ごすことができました。

最後に、丁寧に案内をしていただきました各館の皆様にあらためて感謝の意を表したいと思います。本当にありがとうございました。