11月例会②「CAT2020勉強会」+「忘年会」開催報告

 11月23日に、11月2回目の例会として「CAT2020勉強会」を行い、その後少し早めの大阪地域グループ忘年会を開催しました。

 今回の例会では、日本の大学図書館での目録業務やILL業務で大きな役割を果たしてきたNACSIS-CAT/ILLの再編を主題として取り上げました。今回は講師を招いて報告・講演を行う形式ではなく、9月に実施された「CAT2020説明会」の講演動画(https://youtu.be/3rfaIjBGF5g )が国立情報学研究所より公開されていることから、講演動画の一部を視聴しつつ参加者間で来年2020年からの変更点などについて意見交換を行いました。
 まず一連のNACSIS-CAT/ILL再編の目的・背景について講演動画で確認を行い、各図書館での目録業務を取り巻く現状などについて情報交換を行いました。
 NACSIS-CATの書誌作成単位の変更については、複数巻次の図書資料の場合に書誌について従来の「VOL」でまとめられた書誌と今後許容される物理的な図書1冊単位での書誌とが並立して混在することから、「VOL」でまとめられた書誌を巻次ごとに修正する、いわゆる「VOLばらし」の対応などについて議論が行われました。
 また複数書誌の並立を想定して今回新設されるRELATION機能についても、NACSIS-ILLでのILL依頼の際に注意が必要な点や、図書館システム上でRELATION機能についてどのような操作が可能かといった点について検討しました。
 目録業務に限らず、ILLやレファレンス、図書館システムといった様々な業務を経験している方々が集ったことで、日頃の担当業務を超えた横断的な議論となったように思います。
 例会終了後の忘年会では、研究業績を把握するデータベースや書庫の狭隘化を巡る課題など、大学図書館に関する様々な話題について話し合いました。

 

 今回の例会には大阪地域グループの会員に加えて、京都地域グループ、兵庫地域グループといった大図研の他の地域グループにご所属の会員の方、SNSでCAT2020について検索していてこの例会のことを知ったという非会員の方などにもご参加頂きました。動画を視聴しつつの勉強会は初めての試みでしたが、意見交換の際に多様な経歴の皆様から積極的にご参加頂いたことで、当初想定した時間を超過する充実した例会を行うことが出来ました。
 今年も可能な範囲で大学図書館問題研究会の会員に限らず大学図書館に関心をお持ちの方に広くご参加頂けるような例会企画を行っていきたいと思いますので、今後とも大阪地域グループをどうぞ宜しくお願い致します。